尿検査
左:採尿中 右:シリンジで採取した尿
検査には新鮮な尿が必要になります。
病院で採取することは難しいので、通院の2,3時間程前までに自宅で採取します。
■尿を採取する
床材・トイレ砂に染みたものは採取できないので、床材・トイレ砂を撤去して尿を採取します。
・お出かけ用キャリーや入れ物を洗ってハムスターを入れる(巣材などは入れない)
・おしっこしたらすぐに注射ポンプ(シリンジ)・スポイドなどで0.3〜1ccほど採取する
・ポンプをラップでくるみ、出かけるまで冷蔵庫で保管する
採取できた尿が極端に少ないと検査が困難なので、複数回のおしっこをまとめてもよいです。
但し、古い尿は正しい検査結果が出にくくなるので、通院3時間以内に採取したものを持参すること。(出かけるギリギリまで冷蔵庫にて保管)
■尿検査の項目説明
尿検査 項目 | 説明 | 異常値時の 予想疾患 |
尿糖 | 健康体からは検出されない。 血糖値が上がると、腎臓で吸収しきれない糖が 尿中に排出される。 【検出要因】 糖分の多い食生活・ストレス | 糖尿病 |
ケトン | 健康体からは検出されない。 糖の代わりのエネルギー源として脂肪が代謝され、 尿にケトンが排出される。 ケトンを利用できない肝臓に蓄積される。 【検出要因】 糖尿病・空腹 | 糖尿病性 ケトアシドーシス |
ビリルビン | 健康体からは検出されない。 古くなった赤血球のヘモグロビンから 肝臓で作られる色素で、尿は黄褐色になる。 【検出要因】 肝機能障害 | 肝疾患 |
ウロビリ ノーゲン | 健康体からは検出されない。 腸内に排泄されたビリルビンが 腸内細菌に分解されてできたもの。 【検出要因】 肝機能障害 | 肝疾患 |
pH | ハムスターの正常値は7〜7.5のアルカリ性尿。 (犬・猫は5.5〜7.0の酸性尿) ハムスターが酸性尿になると 腎臓・泌尿器系に負担がかかっています。 | 腎臓疾患 尿路結石 |
尿タンパク | 健康体からも若干検出されることがある。 【検出要因】 腎臓に障害があると 吸収できないタンパクが尿に排出される。 | 腎疾患・膀胱炎 尿路結石 |
潜血 | 健康体からは検出されない。 【検出要因】 腎臓・泌尿器系の炎症・異物・腫瘍など | 腎疾患・膀胱炎 尿路結石 |
参考リンク
健康の基準(尿検査)[アイン動物病院]
尿検査.尿沈渣[龍頭のクリニック]