■ 原因
* 細菌感染による下痢
└不衛生な環境
* 食餌による下痢
└塩分の多いもの・腐ったもの・乳製品(牛乳)
* 抗生物質投与による下痢
└抗生物質の複数投与
* 脂溶性の下痢
└脂肪分の高い食べ物を定期的に多く摂取、いきなりたくさん食べる
* 真菌(カビ)による下痢
└給水器内のカビ・住居内に長期間放置した食べ物のカビ
* 水分摂り過ぎによる下痢
└過剰な皮下点滴・水分の多い野菜を食べた
* 免疫力低下による下痢
└内臓疾患、腫瘍を患うと免疫力が低下します。
糞便検査(検便)を行って寄生虫・卵がないか確認します。
下痢が起きる最大の原因は「ストレス」です。
上記の要因に際しても普段なら元気に過ごせることができても、ストレスがかかることで体力・免疫力が落ちてしまい、腸内細菌のバランスが崩れて下痢を起こします。
特に新しくお迎えした子はお迎え後1週間以内に発症する例が多い。
(環境移動のストレスに加え、飼い主がちょっかいかけるため)
■ 自宅での応急処置
応急処置 ハムスターの軟便・血便
応急処置 ハムスターの下痢
■ 治療
消化管の細菌を一時的におさえるために抗生剤、腸内細菌のバランスをよくするために整腸剤を投与する。
脱水症状がひどい場合は皮下点滴、食事が摂れていないほど弱っている場合は強制給餌も必要になります。
【詳細】
消化器系疾患(ハムスタ−クラブの診療室)
■ 予防
* ペット店・ホームセンターでの飼育環境をしっかり確認する
不衛生・食餌管理できていないお店からは購入しない。
* 新しくお迎えした時は下痢を覚悟・予想する
環境変化のストレスはとても大きいので、フンの状態を毎日確認して下さい。
軟便が続く、下痢を発症したらすぐに通院しないと手遅れになります。
* ストレスをかけない
余計なストレスをかけないためにもお迎え後は触れない・ちょっかいかけない。
* 健康的な食生活を続ける
高脂肪・高カロリーなおやつ(タネ類)は控えめにして、ペレットを主食とする。
人間用の食べ物は与えない。
* 定期的に掃除をして住居内を清潔にする
細菌感染を予防する。
特に尿で汚れた床材、巣材やトイレは毎日掃除・交換する。
一度寄生虫・細菌に感染した場合、駆除しても手・住居・飼育用品から再感染する恐れがあります。
下痢を発症したハムスターの飼育用具は、十分消毒を行ってから再使用して下さい。
同じ部屋の中で別の住居でハムスターを飼育している場合、感染を防ぐために下痢を起こしたハムスターは温度管理に気をつけて隔離して下さい。
万が一複数同居飼育している場合は、片方発症した際すでに感染している可能性が高いです。
■ 闘病
ジアルジア・トリコモナス
└生後5ヶ月目に発症。原因はお迎えしたペット店からの感染。
飼育環境を変えたストレスから下痢を起こす。
ジアルジア発覚し投薬続けるもトリコモナスまで発症する。
下痢
└お迎え当日から3日続けて軟便がでる。
検便でギョウチュウの卵が見つかり、駆除薬投与にて10日で完治。
晩年、たった半日の間に急性の下痢を発症し、そのまま回復できず亡くなる。
■ 症例
※辛い内容になることを予めご了承下さい
エキゾチックペットクリニック(動物情報→哺乳類→げっ歯目→ハムスター→病気)
下痢
■ 関連する病気
消化器(便・うんち)にできる
お迎え時に発症しやすい 肥満に多い 不衛生な環境に多い<<続きを隠す